くらし アロマ日和

Vol.19 新しい年を香りで演出してみましょう。

アロマ空間デザイナー・アロマコンサルタント「AROMA-DIRECTION」 一刈 美穂です。

Vol.19 新しい年を香りで演出してみましょう。


新年をすっきりと心穏やかに過ごすアロマ空間を演出してみるのは如何でしょう?

今回ご紹介する香りは「サイプレス」


森林浴をしているかのような、マツに似たクリアで清々しいウッディな香りは、何かと慌ただしい年末年始の緊張を解きほぐし、興奮やイライラを落ち着かせてくれます。

サイプレスの歴史

サイプレスは、古代文化や宗教と非常に深く関わってきた木です。

地中海に浮かぶキプロス(Cypress)島は、この木が崇拝されていた島として命名されました。

古代エジプト、ギリシア、ローマでも、サイプレスは神々や死と密接な関係がある神聖な木として扱われていました。

地中海地方の墓地の周りには、サイプレスの木が植えられているところがたくさんあります。

学名の「Cupressus sempervirens」の《sempervirens》は「永遠に生きる」という意味があり、腐敗しにくい性質ももっているため、建材としても非常に幅広く利用されてきた植物です。

エジプトのアレキサンダー大王の艦隊はサイプレスで作られていました。

ローマでは、娘が誕生したときに父親がサイプレスの木を植えるという習慣がありました。子供が成長して結婚する際に切り出し、さまざまなものに加工して嫁入り道具として使用したそうです。 

古代ギリシャでは、建築・造船・彫刻木材や防風林として、また健やかな呼吸のためにサイプレスの葉枝を燻した煙を使用していた記録が残っています。

アラビアでも、呼吸器に優しい空気を育むサイプレスの森を長期療養の場所として使っていました。 

最近の研究では、樹木系のほとんど全てのエッセンシャルオイル(精油)に、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドを分解する高い作用があることが明らかになっています。

中でも、サイプレスを含むヒノキ科の精油が最も高い効果を示したとのことです。

エッセンシャルオイルを建材に混ぜて、シックハウス対策に役立てる研究が始められています。


サイプレスの特徴

サイプレスはヒノキ科の針葉樹。常緑樹なのでsemper(いつもの)virens(緑の)という意味の種名が付いたとも言われています。日本では西洋ヒノキやイトスギとも呼ばれます。

サイプレスのエッセンシャルオイル(精油)は、日本の檜(ヒノキ)の近縁種で香りも近く、「ヒノキ風呂」に似た香りとして、日本人には特になじみ深く心地よく感じる香りです。

香りの立ち上がりが早く、そして後々まで残り香として持続性のある香りです。

代表的な成分はα-ピネンとδ-3カレン。α-ピネンは森の木々が大気中に発散する「森林揮発性物質(フィトンチッド)」のひとつであり、森林浴の香りともいわれています。δ-3カレンは甘く刺激性のある香りで、鎮咳作用でも知られています。

これらの成分により、ウッディー調のなかにも、すっきりとリフレッシュさせてくれる香りがもたらされます。

ややスパイシーな甘さを持ちながら、爽やかさのある香りなので、アフターシェーブローションやコロンなど、主に男性用化粧品の原料として香水や石けんにもよく利用されます。

心身を引き締めてくれるサイプレス


サイプレスの主な効果・効能

心への効能

サイプレスは呼吸を深くし、心を落ち着かせ浄化する鎮静効果がよく知られています。

特に、感情の起伏が激しい時に香りを嗅ぐと、いつの間にか平静な気持ちを取り戻していることに気づくでしょう。

変化、決断の時期に、起きた事実を冷静に受け止め自然な流れに身を任せる助けとなる香りと言われています。

副交感神経の働きを高め、血液循環を促すので、やがて気力も向上します。

体への効能

ホルモンバランスや月経前症候群(PMS)、過多月経、月経不順などを整える効果や、顔のほてり、のぼせなどの更年期の不調にも役立ちます。

また、むくみや食欲増加、情緒不安定さが現れやすい時期にお勧めです。

鎮咳作用があるので、咳が気になるときにも役立ちます。

肌への効能

サイプレスは収れん作用に優れており、血管収縮作用、殺菌消毒作用、体液バランスを整える働きをします。

このため、サイプレスの精油を0.5%以下に希釈したオイルやローションを使ってスキンケアをすると毛穴のたるみや皮脂分泌過多、赤ら顔に効果が期待できます。

脂性肌に適しており、すっきりとした使い心地で肌が引き締まる感じがします。ただし、刺激が強めなので濃度には気をつけましょう。

サイプレス精油は体臭や発汗を抑えるデオドラント効果も高いため、足のにおいが気になる場合にはサイプレスの精油を垂らして足浴をするとよいでしょう。

また、リンパの滞りを改善する作用や利尿作用があると考えられていることから、むくみにも効果が期待できます。


サイプレスの注意点

※高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注視してください。肌に合わない場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。

※妊娠初期の使用は避けましょう。


サイプレスを使ったお勧めのAROMA-DIRECTIONオリジナルブレンド

暖かく気分が高揚するスイートオレンジ精油とリラクゼーション効果のラベンダー精油、そしてサイプレス精油を2:2:1でブレンドしてみましょう。

上記のAROMA-DIRECTIONオリジナルブレンドの3つの活用法

①アロマバス

重曹大さじ1杯に対し上記のブレンドオイル3滴入れ混ぜ、お風呂に入れてみてください。心身の癒しとデトックス効果が期待できます。


②フットバス

バケツなどにお湯を張り、重曹小さじ1杯に対し上記のブレンドオイルを1滴入れ混ぜ、フットバス(足湯)をしてみましょう。足のにおいが気になる時やむくみが気になる時に効果が期待できます。

※①②共にもしも肌に刺激を感じた場合はすぐに洗い流してください。

③芳香浴

アロマポットや加湿器(精油が使用できるもの)お湯をはったマグカップやボウルなどに上記の精油を1~3滴垂らすと、部屋を加湿しつつ、咳の症状を抑え、風邪の初期症状を抑える効果が期待できます。

心身のデトックスをしたいときに役立つサイプレス。

ホルモンバランスの乱れにも有効なので、女性のセルフケアにもおすすめです。

アロマを上手に取り入れて、香りある、自分らしい一年になりますように。

上記にご案内した香りなど、合計10種類の香りをブレンドし、《Meilleurs Vœux~新年おめでとう》と名付け以下の場所で体験できます。

福岡…博多大丸1階総合案内所、岩田屋三越6階ゲストラウンジ

北九州…小倉井筒屋本館1階インフォメーションなど

※注意点&免責事項:アロマセラピーは医療ではありません。ここに掲載されている内容は、精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。事故やトラブルに関しての責任を負いかねますので、あくまでも自己責任にてご使用をお願いいたします。持病をお持ちの方、妊娠中の方、お子様に使用する場合や、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。

【精油を安全に使われるために守っていただきたい10の注意点】

①精油は、少量でも皮膚に刺激を与える可能性があります。精油の原液を直接肌に塗らない・付けないように気を付けてください。また、必ず使用量を守ってください。

②精油を決して飲まないように。誤飲は大量の水を飲みましょう。

③刺激を感じたら、使用を中止しましょう。また、目の周りや皮膚の弱い所の使用は控えてください。

④3歳未満の乳幼児には、芳香浴以外精油は使わないように。
3歳以上8歳未満のお子さんも、大人の使用量の1/2程度までを限度として使用しましょう。

⑤火気に注意。精油は濃度が高く、引火する可能性があります。台所の使用には十分に注意。

⑥妊産婦やお年寄り、既往症のある方は、専門家にご相談の上ご使用ください。

妊娠初期から安定期に入るまでは使用してはいけない精油
ゼラニウム、ラベンダー、カモマイル、メリッサ(レモンバーム),パルマローザ、ユーカリ

妊娠中使用してはいけない精油
クラリセージ、ペパーミント、スペアミント、マージョラム、サイプレス、ジュニパー、
スウィートフェンネル、バジル、パセリ、ジャスミン、ローズ、ローズマリー、シダーウッド、 ミルラ(没薬)、レモングラス、セージ、ヒソップ、ペニーロイヤル、タイム、ベイリーフ(ローレル)、

⑦生理の重い人は避けたほうがよい精油
クラリセージ、ミルラ(没薬)、セージ、バジル、ジュニパー、フェンネル、ローズマリー

⑧高血圧の方の注意
ローズマリー・タイム・セージ・ペパーミント・バジル・グレープフルーツの使用は避けましょう。

⑨光感作作用(光毒性)のある精油の注意点。
果皮から採れる精油は日光に当たると日焼け、しみの原因になる場合があります。

⑩保存方法と使用期限・扱い方・購入の際の注意点。特に湿度が高い浴室や直射日光を避け、キャップをしっかり閉め風通しの良い冷暗所にて。15度~20度の場所が理想。真夏だけは、密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室へ。

使用期限は開封後1年。圧搾法で抽出した柑橘系は半年が目安です。

お子さんやペットの手の届かない場所に保管してください。茶か青の遮光ビンに入った精油を、静かに傾け雫が落ちる様に使いましょう。

購入の際は《エッセンシャルオイル》《精油》など植物100%表示の物をアロマ専門店で、お好みの香りを、少量からお買い求めください。
アロマ空間デザイン事務所「AROMA-DIRECTION」代表。
銀行勤務、人材派遣会社代表等を経、1996年東京在住中に当時日本唯一のアロマテラピースクールにてアロマの第一人者栗崎小太郎氏に師事。
百貨店・病院・介護施設・ゴルフ場・飲食店・オフィス等にAROMA-DIRECTIONオリジナルの香りを調合し毎月変わるアロマ空間コンサル事業を展開。

現在エアーステーションひびきFM88.2「一刈美穂のWakuWakuな時間」ラジオパーソナリティー(毎月第4火曜15:00~16:00)。
熊本小国町森林組合と北九州市との共同プロジェクトによる小国杉アロマブレンド監修。アロマ講演会・商品開発等幅広く活動中。

《1月メディア出演予定》
1/23(火)15:00~16:00「一刈美穂のWakuWakuな時間」エアーステーションひびきFM88.2ラジオパーソナリティー
詳細はHP(http://aroma-direction.jp/)にて。