起業するならワークライフバランスという考えは捨てよう

前回の記事『夫ブロックは起業の新たなハードル?』について、多くの共感のご意見をいただきました。

やはり程度の差はあれど、感じていらっしゃる方は多いのですね。
イクメンだカジダンだと言われていても、家事育児や介護などの負担が大きいのは女性が多いですから、起業するとなると「誰が家のことをするの?」と言われがちなのが現実のようです。

そこで続けてお伝えしたいのがワークライフバランスという考え方について。
よく耳にする言葉ですが、起業をめざす、またはビジネスを広げていこうとしている人にはあまり意識してほしくないなと思っています。

その理由はなぜなのか、ご紹介していきますね。



 

そもそもワークライフバランスって何?

ワークライフバランスという言葉は一度は耳にしたことがあるかと思いますが、意味まではよく分からないなあ…という方は多いのではないでしょうか。

ワークライフバランスとは、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」との調和をとり、その両方を充実させる生き方をさします。

ワークとライフ、この2つのバランスが絶妙に取れていれば確かに理想的な毎日を過ごせそうですよね。
けれど当然のことながら、なかなか難しいことでもあります。

そして起業をめざそう、ビジネスを広げていこうとしている人にとってはワークライフバランスを意識しないほうがかえって可能性が広がると思っています。

その理由のキーワードは方向性スピード感です。




起業とワークライフバランスは相性が悪い?


ワークとライフ、この2つのバランスは確かに大切ですね。

仕事がなかったりあっても忙しいばかりで報酬が少なかったりすると生活は困りますし、ライフに含まれるもの、たとえば育児がスムーズにいかないと心理的にも落ち着きません。

とはいえ起業をするとなるとバランスばかりを気にしてはいられないというのが現実です。

その理由となるキーワードのひとつは方向性。

まずワークとライフ、どちらか一方でも両方でもいいのでどんな優先条件があるのかをちょっと考えてみてください。

ワークに注目するなら「仕事はバリバリしたいなあ」「できれば週2~3日程度がいいな」といったあなたなりの条件があるはずです。
同じようにライフも「趣味の時間は確保したいの」「人づきあいが苦手だし働いていた方が楽だな」といった条件があるでしょう。

今ちょっと考えて出た条件を整理すると、必ずあなたがもっている人生の方向性が見えてきます。
ワーク優先志向だったりライフを大切にしたい志向だったり、必ず何らかの方向性が出てくるはず。

どんな方向性であってもそれは人それぞれなので、正解はありません。
ただし今出た方向性と実際の生活とのギャップが大きいと、ワークライフバランスを意識して過ごす以前にしなければいけないことをまずやるのが先決です。
たとえば「起業してバリバリ働きたいけれど子どもが小さいからできない」という場合、バランスを意識より先に、どうしたら報酬をもらえるかという問題の解決が先なのです。

キーワードとして挙げたもうひとつはスピード感。

自分で起業するということは生活費を自分でゼロから稼ぐことを意味します。
となると、人よりも一歩早く対応したり情報をより早くつかむ姿勢が必要です。
オリジナリティあふれるビジネスであっても、一般的に知られたビジネスであっても、この姿勢は不可欠。

さらに起業準備の段階、そして起業して数年間はどうしてもワークが重視されがち。
ビジネスが軌道に乗るまで平均3年間かかるという現実を考えると、起業後は早い対応、つまりスピード感が必ず求められます。

こうしてみると、起業をめざしたりビジネスを広げようと考えている人がゆったりとワークライフバランスを気にして過ごすのはなかなか難しい。
むしろ考えようと頑張りすぎて疲れてしまってビジネスにも集中できない…なんてこともありえるわけですから、考えなくてもいいと思うのです。



ワークとライフのバランスはとるものではない


起業前後の人にとって、ワークとライフのバランスよりももっと意識してほしい考え方があります。
それはワークライフシナジーという考え方。

シナジーとは相乗効果という意味です。
つまりワークとライフを分けてしまうのではなく、お互いに影響し合い高め合うことでシナジーを生み出そうというわけです。

私の例で恐縮ですが、たとえばある1日はこんな感じでした。

朝食をつくりながらメールチェック。
請求書を投函するついでに食材の買い出し。
図面をチェックしながら留守家庭の先生と電話。
企画書を作る合間に夕食とお弁当の下ごしらえ。
宿題の丸つけをしつつコラム原稿の構成練り。

もうワークとライフが入り混じって何が何だか分かりませんが、ビジネスをしている育児中の女性は皆さん似たようなものでしょう。

あなたにも経験があると思うのです。
入ったお店のメニューが気になって食事よりも食材や味の確認に夢中になった…とか。
旅行先のお店で商品の並べ方の工夫にピンときてチェックを始めた…とか。

ワークとライフは分かれているようでつながっています。
起業するならなおさらそうなるはず。

バランスをとるよりもシナジーを狙う。
そう考えることが、ビジネスを軌道に乗せる階段をより早く確実に上がっていけるのではないでしょうか。




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