スウェーデンでクリスマス前に食べるパンって?

一瞬雪がちらついたかと思ったら、またプラス気温に戻った11月上旬のストックホルム。さすがに朝は寒い日が続いています。晴れるなら気温なんかマイナスでも構わない!というのが在住日本人の合言葉(笑)。ヨーロッパの冬は寒さより暗さの方が堪えるのです。

朝すっきりと晴れて寒い日は落ち葉も凍っていて、青空とのコントラストが見ていて楽しいです。
霜の縁取り
ちなみに去年の同じ時期には雪がたくさん降って大変でした…。
こんもり積もりました

冬の風物詩

さて。11月に入ると我が家はにわかにそわそわとしはじめます。毎年12月13日に祝われる聖女ルシアのお祭りに際して食べられる、明るい黄色をした「ルッセカット」というパンが、この時期になるとスーパーやパン屋さんに並びはじめるのです。

サフランで色付けされたほの甘いこのパンは、「ルッセカット=ルシアの猫」という名前にちなんでしっぽを“くるん”と巻いたような形で作られることが多いよう。最近ではクリスマスあたりまで売っているお店がほとんどですが、我が家ではこのパンを毎年夫が焼くのが恒例行事になっています。
 
やる気まんまん!
我が家では料理はほぼ私の担当ですが、このパンは別! 去年、義姉からクリスマスにプレゼントされた「ベーカリーマスター」の称号をプリントしたオリジナルエプロンを装備して、早速11月最初の週末にパンを焼いてくれました。

学生時代から持っているらしいレシピ本
小麦粉、バター、生イースト、サフラン、お砂糖、牛乳が材料。年季の入ったスウェーデン料理のレシピ本を見ながら作っていきます。私はその間子供の相手。

法王のような…この日の娘はオムツをかぶってすごいテンションになっていましたが、子供ってホントに意味不明ですね。


夫は伝統的なルッセカットの尻尾型ではなく小さく丸めた形で作っていますが、その場合「Lussebullar(ルッセブッラル/ルシアのパン)」と呼ぶのが正しいみたい。尻尾型をしているのは、悪魔が猫の姿をして子供達に近づいたからで、サフランを入れるのはサフランには「魔除け」の効果があると言われているからだとか。意外とルッセブッラルの歴史は浅くて、遡れるのは130年前ほどまでみたいですが、これからきっと何百年も続いていくんだろうなと思います。

スウェーデン人、パンが大好きだし(笑)
有名パティスリーで買ったルッセカットは伝統的な形。

ルシア祭あれこれ

さてルシア祭ですが、私もちゃんと祝ったのは語学学校に通っていた移住一年目だけ…。クラスから選ばれた女子を先頭に、白装束の集団が頭にロウソクをつけた八つ墓村スタイルで「Santa Lucia(サンタ~ルチ~ア~というナポリ民謡の)」を歌いながら練り歩くというものですが、多様化が進む近年ではスウェーデン人でない生徒をルシアに選んだり、去年はオーレンスデパートが広告にアフリカ系の少年をルシアとして登場させ、物議をかもしたりと賑やかな感じ。

ルシアが実在の人物なら、その人の外見に似た人を選べばいいだけなのでは?と仏教徒の私は思うのですが、リベラルスウェーデンでは色々葛藤があるみたいです。

パンが焼きあがるまで


一方パンの進捗状況は…材料を混ぜて発酵させると、ものすごく膨らんでプヨプヨになります
ぷよぷよ
それを包丁で切って手で丸め、ツヤ出しのために卵黄を上に塗ってオーブンで5分。

うっかりすると焦げます。

焼きムラが出ないよう、オーブンのトレイの前後を入れ替えて3分ほどで焼き上がります。生地の仕込みが面倒だけど、焼く段階まで行くとあとは簡単そうだな~。
さて、焼きあがった大量のパンを室温で冷ましたらビニールの食品保存袋に入れて、すぐに食べない分は冷凍庫に入れました。これで11月いっぱい保つかな?

たくさんできました。
夫が福岡に語学留学していた頃は、大量のパンをトースターで焼いていたので恐ろしいほど時間がかかりましたが、家にオーブンがあれば全部の工程を3時間くらいで終わらせられるので、オーブンさまさまです!

お店で買ってきたルッセカットは、レンジで10秒ほどチンすると香りが立って美味しくいただけるので、IKEAなどで購入された際には是非お試しを!
名前:有希(ゆうき)
2011年に福岡からスウェーデン・ストックホルムへ移住した福岡女子(アラフォー)。
2016年に女の子と男の子の双子を出産しました。北欧でオロオロ育児をしている毎日をお届けします!よろしくお願いします(*´ω`)