まち 九州北部豪雨被災地支援

九州北部豪雨被災地の今

“他人事”ではない 「災害」について考えよう

平成29年7月九州北部豪雨から約1カ月半。今の被災地の様子を、現地で災害対応活動中のNPO法人「ANGEL WINGS」理事長・藤澤健児さんに聞きました。
7月8日、東峰村 小石原の被害状況

▲護岸のブロックは崩れ落ち、田畑は土砂に埋もれて、長さ4、5mの倒木があちこちに横たわっています

土砂の運び出しが収束したら“終わり”ではない

7月6日から被災地に入り、災害対応で活動を続けている藤澤さん。「今回の被害の大きさに驚いています。特に、朝倉市杷木(はき)地区は山崩れのせいで土砂が多く、運び出し作業が大変なことに…」と話します。
孤立した朝倉市 杷木赤谷地区に、 初めて調査に 入った時の様子

▲流木と土砂に覆われた一帯。このエリアの土砂などの運び出し作業に、現在も多くの人手が求められています


8月上旬の主なボランティア活動は土砂の運び出し。40℃近い酷暑の中で土砂をかき出し、一輪車で運ぶ作業はかなり過酷ですが、8月末くらいまでは多くの作業員が求められています。

土砂運び出し用のシャベルや一輪車の準備をするところから活動スタート
酷暑の中での作業は、体調管理が第一

土砂の運び出しが収束しても、“終わり”ではありません。その後は、仮設住宅など新しい場所でのコミュニティー形成、生活相談、子どもの見守りなど、被災者の心のサポートが求められてきます。

「避難所で生活している子どもたちは体を動かして遊ぶ場がない。保護者は片付けに行くので、プールの監視ボランティアなど見守りがいれば、今すごく喜ばれると思う」と藤澤さん。必要とされる内容は時間とともに変わっていきます。それに合わせ、必要なサポートを継続していくことが大事。「みんなで少しずつ」という意識を持って活動を長く続けていきたいと言います。

「今回起きたことは他人事ではありません。“自分は大丈夫”と現実逃避せず、毎日ではなく、年1・2回だけでも防災について考えてみてください」と語ってくれました。 
杷木東田地区の 土砂堆積状況

▲ようやく道路が通れるようになった際の、杷木東田地区の様子
NPO法人「ANGEL WINGS」理事長
藤澤 健児さん
平成9年まで、海上自衛隊でヘリコプター操縦士として勤務。平成18年、NPO法人「ANGEL WINGS」を設立し、航空機を利用した災害支援を中心に活動。現在、九州北部豪雨被災地で、災害ボランティアセンター運営、特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク「JVOAD」で支援団体と行政間の調整、大学生災害ボランティア支援センター「うきはベース」(2面参照)の運営などの活動を行っている

(7月31日取材)