まち ふくおかの宝

受け継いでいきたい、ふくおかの宝 「筥崎宮放生会」

大切に伝えていきたい福岡の伝統、文化や人物、名所、特産品などを紹介する「ふくおかの宝」。3回目は「筥崎宮放生会(ほうじょうや)」。博多どんたく、博多祇園山笠と並び、“博多の三大祭”にも数えられる秋の風物詩です。
昭和32(1957)年当時、箱崎にあった「福岡水族館」から見た放生会の様子 (写真提供/筥崎宮)

命をいつくしみ、殺生を戒める祭り

毎年9月12日~18日、福岡市東区の筥崎宮で開催される「放生会」。延喜19(919)年にはすでに記録があり、その歴史は1000年以上。すべての命をいつくしみ殺生を戒め、秋の実りを感謝する祭りに、100万人以上の人が訪れます。

昭和初期頃までは、“ごりょんさん”と呼ばれる博多の女性たちが着物を新調して出かける「放生会ぎもん」という風習も。「男たちが山笠などの祭りにのぼせられるのは“ごりょんさん”のおかげ。感謝を込めて着物を新調したそうです。明治時代頃は、年間売り上げの約半分がこの時期に売れていたそうですよ」と権祢宜(ごんねぎ)の田村邦和さん。

そして放生会といえば露店! 500店以上が参道に軒を連ねる様子は圧巻で、中には「昔ながらのお化け屋敷目当て」という人も。「神賑(にぎ)わい」と呼ばれる奉納舞台では博多独楽などの伝統芸能や、地元の芸達者によるステージも繰り広げられます。
放生会の最終日には、稚児たちが池に稚魚を放つ行事も

ちなみに、「厄をはじく」と毎年人気だった放生会限定の素焼きの「おはじき」。行列に対する苦情や転売の問題などで一時販売を休止しましたが、惜しむ声などを受けて、今年から通年で入手可能になりました。

放生会の時だけ、開放される本殿回廊

祭り期間は本殿の回廊が開放され、ぼんぼり献灯や歴代おはじきの展示が行われるのも見どころのひとつ。

多くの神事が行われ、一般の参拝も可能です。賑やかな楽しみと共に、命の大切さと実りに感謝する厳かな時間を過ごしてみては。

放生会神事
9/12(水) 初日祭、献菓祭
   13(木) 二日祭
   14(金) 三日祭
   15(土) 放生会大祭(例祭)、献華祭
   16(日) 五日祭、献茶式
   17(祝) 六日祭、ふくや供養祈願
   18(火) 納祭、放生神事
※詳細は筥崎宮HPで
   https://www.hakozakigu.or.jp/

リビング福岡2018年9月15日号掲載 ※情報は掲載時点のものです