まち ふむふむ福岡 芸術メモ

人間と食との近未来的な関係

福岡アジア美術館の学芸員ならではの目線で綴る、福岡とアジアの芸術に関するミニ知識
メへリーン・ムルターザ(パキスタン)
「念写(未来派風に食べる)」 2011年 福岡アジア美術館所蔵

よだれを垂らして、イクラの軍艦巻きらしきものを凝視する女性。大きな皿には電気配線の筋が見えます。これは、パキスタンの新世代作家・メヘリーンの「未来派風に食べる」シリーズの写真作品で、人間と食との近未来的な関係を表しています。食べた記憶を思い出すことで「念写」装置が作動して電波を発し、刺激された舌と脳が食べた時の経験を再現するという優れもの。

「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ2014」では、宇宙から福岡に落ちてきた不思議な音を発する球体インスタレーションを制作しました。彼女のシリーズ作品3点を「新収蔵品展 2016-2019年」で、6月25日(火)まで展示しています。

五十嵐理奈さん(福岡アジア美術館学芸員)
「美術調査でアジア各地を訪ねますが、パキスタンのカラチに行った時は、抜けるような空とアラビア海の青さに心奪われました」

http://faam.city.fukuoka.lg.jp/

リビング福岡2019年4月5日号掲載 ※情報は掲載時点のものです