黒田家のルーツを探る

福岡市博物館の学芸員ならではの目線で綴る、歴史や郷土などに関するミニ知識
波文螺鈿鞍(重要文化財) 福岡市美術館蔵
福岡藩主黒田家に伝来した鞍(くら)。鎌倉時代の作とされ、国の重要文化財に指定されています。しかし、江戸時代に黒田家の家宝の由緒を記した「黒田家重宝故実」には、なぜか登場しません。
伝承では佐々木氏が宇治川の先陣争いで使った品とのこと。佐々木氏といえば、近江国を拠点とした宇多源氏の流れ。そういえば、黒田家もルーツを宇多源氏とする家です。何やら関係がありそうです。
伝来に謎を秘めたこの鞍は、企画展「宇多源氏アイデンティティ」で7月1日(日)まで展示中です。
宮野弘樹さん(歴史担当)
当たり前と思われていることに波風を立てる企画展を地味に展開中。心の中の口癖は「いつからそうなっているの?」。

福岡市博物館
http://museum.city.fukuoka.jp/

リビング福岡2018年5月26日号掲載 ※情報は掲載時点のものです