ワタシの本音 技ありの人間関係

感情と心

マスクやサングラスをしている人とは話しにくい。口元や目が見えないからだ。

「隠した感情は口元に現れ、目は心の窓」といわれる。私たちは顔の表情から相手の感情や心を読み取っている。そして相手の表情によって刻々と自分の感情が変化していく。笑顔を向けられるとこちらも笑顔になる。

先日、愛知県であった研修会に参加してきた。面白かったのは、ストレスからの回復に「笑い顔のイラスト」が思った以上に効くという体験である。

その実際のやり方。まず、悩みや心配事を体の違和感に置き換える。次のように言われる。

「心配事や不安なことを思い起こしてください。思ったら自分の体のどこかに違和感を覚える所はありませんか。それはどこですか。その程度は100%でいえば何%ですか」。

「60%です」と答えると、「ではこのシートを見てください。笑い顔のイラストが130個並んでいますが、見て好きな笑顔の番号を言ってみてください」。

「8番、15番…」

「いいですねー。今の体の違和感は何%ですか?」

「40%です」

「下がりましたね。では続けます。さっきとは違う好きな笑顔を教えてください」。

これを「0%」になるまで続ける。あまりに簡単でビックリするが、私の体験では確かに顔の左側頭部にあった違和感がなくなっていった。「へー!」。イラストの笑顔の効果と自分の心の素直さに驚いた。

色や光のシートを併用すると、より効果があった(宗像恒次・SAT療法)。さらに同じやり方で過去のトラウマを解消する。小学校の時、先生に理不尽にどつかれた嫌な記憶に挑戦。トラウマ劇場の登場人物に笑顔はいない。まず自分と先生の顔をイラストの笑顔に置き換えた。

次にマイナスの感情をことばにして口から出し、日干しをする。「どつかないで口で言え。おいセンコウ!」。笑顔の下に記入。心がすっとした。とはいうものの感情はやはりいたずら者の暴れ者、飼いならすには修業と経験がいる。隠そうとしても現れてしまう。

ある女子学生の体験談。中学の同級生から同窓会の案内状が来た。実はその幹事役の同級生とは不仲だった。

「彼女もきっと大人になったんだなー」と感傷にひたりながら、ハガキをよく見ると、「どちらかに○を付けてください。 ・出席しない・欠席する」


リビング北九州2018年9月29日号掲載