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大切な赤ちゃんの病気を早期発見「新生児マス・スクリーニング」

今回は、大切な赤ちゃんの病気を早期発見し、適切な治療に導くための検査「新生児マス・スクリーニング」について聞きました。

任意検査をプラスして難病の早期発見と適切な治療を

赤ちゃんは一見、元気でも、生まれつき病気を持っている場合があります。生まれてから数日後、赤ちゃんに重大な病気がないか検査するのが新生児マス・スクリーニングです。
 

◆どんな検査をしますか?

赤ちゃんのかかとから血液を採取し、内分泌や代謝など19種類の病気を調べます。病気をいち早く発見することで、障害の発生を防いだり、効果的な治療を受けたりできるものもあります。全ての赤ちゃんに行われる検査のほか、任意で行う検査があります。

任意の検査は、診断が困難な病気「ライソゾーム病」を発見するために行われますが、全員検査で使用した採血のろ紙の一部を利用するので、赤ちゃんへの負担はありません。

◆ライソゾーム病とは?

体の細胞にあるライソゾームで酵素の働きが悪くなることから、不要な物質を分解や排出できなくなり、さまざまな部分に症状があらわれる治療困難な病気です。診断も難しく、特定疾患(難病)や小児慢性特定疾患に指定されています。ライソゾーム病の中でもファブリー病は発症者が比較的多く、ポンペ病は放置すれば命にかかわりますが、早期に適切な治療を行えば、進行を遅らせることもできます。

◆検査はどこで受けられる? 費用は?

出産予定の産科や助産院で事前に申し込みができます。新生児マス・スクリーニングには費用負担はありませんが、ライソゾーム病の検査は別途費用が必要。医療機関によって2640~3140円と多少変動しますので、かかりつけ医に問い合わせてください。

◆病気が見つかったら?

病気が疑われた場合、採血を受けた医療機関を通じて連絡があり、その際に、精密検査や治療が受けられる医療機関を紹介します。

万が一病気が発見されても速やかに専門的治療が受けられるよう精密検査医療機関や専門のコンサルタント医師、検査施設が連携して支援する体制が整っています。個人情報も厳重に保護管理されています。

◆取材協力
NPO法人IBUKI 理事長
福岡大学医学部小児科 主任教授
葊瀨伸一さん
「生後間もない時期の早期発見がとても大切です。もれなく病気が見つかり、適切な治療が受けられるよう、検査をおすすめします」
http://www.npoibuki.jp/

リビング福岡2018年9月15日号掲載 ※情報は掲載時点のものです