話題沸騰! スウェーデンの家庭に届けられたもの

五月下旬、スウェーデンの各家庭に届けられた話題のモノをご存知でしょうか?
これ、ご存じの方はかなりのスウェーデン通です!
なーんだ?
 

くるぞくるぞと言われていた例のモノ


私がこれの情報をネットで初めて見たのは3月くらいだったでしょうか。その時はニュースも流し読みで、自分には関係ないやつ?と思っていたのですが、ばっちりうちにも届きました。このパンフレット、タイトルは

OM KRISEN ELLER KRIGET KOMMER(もし災害や戦争が起こったら)

という、ちょっとハッとするもの。
2017年の春に「個人の危機管理に対する知識を高める」という政府の指示がMSB(Myndigheten för samhällsskydd och beredskap:社会の防衛と対策局)に下されたことを受け、予算の一部をさいてこのパンフレットが作られたそう。

配られたのはスウェーデン語バージョンですが、ウェブにはPDFバージョン、文章を読み上げたバージョン、簡単なスウェーデン語、英語、アラビア語、フランス語、などなどがありました。残念ながら日本語バージョンは見当たらず。
 

その内容は?

 
文字がずらずら

内容の一部をお見せすると、こんな感じです。思わずマーカーで線を引いていますが、要約するなら「入ってくる情報に対して疑いを持ちましょう」ということがこのページでは書かれています。

・それは事実ですか?意見ですか?

・情報の目的は?

・情報提供者は誰ですか?

・情報元は信頼に値するものですか?

などなど、緊急時に限らず私たちが日常接するニュースに対しても有効な「情報に対する批判」を持つ姿勢について説明されています。

私がSVA(Svenska som andraspråk スヴェンスカ ソム アンドラスプローク/第二言語としてのスウェーデン語)のコースに通っていた時も、先生がこの「Källkritik(シェッルクリティーク/情報源に対する批判)」という考え方について何度か説明してくれました。
SVAというスウェーデン語コースは、スウェーデンの高校生が「国語」として学習する内容と同じものを学習するのですが、その国語の授業ではたくさんの文章を書く訓練があります。その中で、自分の文章の中で引用する情報が信用できるものか考えなさいという指導がありました。
今の高校生は特に生まれた時からインターネットですぐに情報に触れることができる分、そのインターネットの記事が信頼できるかどうかを見極める目を養う必要があるのかも。

ましてや、有事にはたくさんの噂や偽情報が飛び交うわけですから、そういうときに市民が嘘に惑わされずに生活することも国にとっては大切なことですよね。というわけでこのパンフレットには上記のような「情報の真偽をたしかめる重要性」が書かれています。

非常食、スウェーデンでは何を用意する?

お買い物リスト
上の写真のページには、「非常時に備え、備蓄しておいたほうがいいもの」が書かれています。
じゃがいも、根菜類、賞味期限の長いパン(トルティーヤや固パン)、チューブに入ったチーズなどパンにつけて食べられるもの、缶詰の食品、豆乳や麦芽乳など(賞味期限が長く常温保存が可能)、米やパスタ、お茶やコーヒーなどなど、なるほどと思わせる食品がたくさんリストアップされています。

また飲料水は大人1人に対し1日3リットル必要で、その他にもバケツなどに水を溜めておくと良いと書かれていますが、これは日本でもおなじみですね。後は秋冬のスウェーデンに切実な防寒着や毛布、灯り、ラジオなどなど非常時をイメージしやすい物が並んでいます。

こうやってみると、意外にうちは懐中電灯がどこにあるか分からないし、銀行や保険の情報をまとめた紙も用意していない!!双子のための薬やオムツのストックも心もとないかも。
 

一人一人が責任をもって


「わが国の防衛と安全はこの国に住む一人一人の責任なのです」とパンフレットの前文には書いてあります。私は日本人ですが、スウェーデンに住む人間の一人として、有事には責任をもった行動が期待されているということですね。
 
絵も怖い

もしスウェーデンが他国に侵略されても、我々は決してあきらめません。抵抗をやめようという情報は全て偽物です。

という、ちょっと不安になる文章が赤い部分に書かれています。

たくさんの国や地域に囲まれたスウェーデン。ロシアとの関係も良好ではないと聞きますが、いざ何かあった時に慌てるより、今平和なうちに心構えを!ということでこういうパンフレットが作られたのでしょう。私が住むストックホルムは住民の30%ほどが外国籍だそう。そのような多国籍社会で、有事にどう動くかを前もって知る意味でも、熟読が必要な冊子です。

名前:有希(ゆうき)
2011年に福岡からスウェーデン・ストックホルムへ移住した福岡女子(アラフォー)。
2016年に女の子と男の子の双子を出産しました。北欧でオロオロ育児をしている毎日をお届けします!よろしくお願いします(*´ω`)
★インスタグラムは「courage1222」★