まさにお祭り!ストックホルムプライド・パレード!

ストックホルムの異常な暑さも少し落ち着き、朝晩がすごしやすくなった最近です。去る8月4日、ストックホルムで毎年恒例のパレードが行われました。

「Stockholm Pride Parade(ストックホルム プライド パレード)」と題されたそのパレードは7月27日から8月4日まで行われた「Euro Pride 2018 Stockholm」のクライマックスとも言えるイベントでした。このプライド週間の間は色々な場所でコンサートなどのイベントが行われ、これを目当てに集まった観光客もいて街はとてもにぎやか!
青空とレインボーフラッグ
上の写真はアーランダ空港。北欧各国の国旗と並んではためくレインボーフラッグ。
天井からずらり
ストックホルム中央駅。吹き抜けを見上げると虹の旗がたくさんです。
このように、ストックホルムの玄関口にはプライドの象徴であるレインボーの旗がたくさん飾られていました。
旧市街にある王宮と。
旧市街に位置する王宮の横の博物館にもレインボーフラッグが。

プライドってどんなイベント?


ストックホルムプライドは1998年にはじまったイベントです。もともとは60年代にニューヨークではじまった同性愛者差別への抗議活動で、それが70年代にスウェーデンにも輸入されました。

ヨーロッパで「Euro Pride(ユーロ・プライド)」として始まった活動は毎年都市を変えて開催されており、1998年にストックホルムが開催都市になった後に毎年「ストックホルムプライド」が行われるようになったそう。

このイベントはLGBT(同性/両性愛者、性転換者)への差別への抗議活動が元になっており、パレードを見た感じではセクシャルマイノリティの他にもとにかく差別をなくそう!という意思を感じました。

レインボーフラッグはゲイの人々のシンボルとして70年代にデザインされたものですが、現在では6色レインボーがプライドイベントのシンボルとして使われています。

とにかくお祭り騒ぎです


抗議活動、デモと堅苦しく考えてしまいがちですが、このプライドの特徴はとにかく楽しいこと!レインボーがシンボルだけあって、カラフルな衣装を着た人、ラメを体中に塗った人などが満面の笑みでパレードをしているので見ているこちらも明るい気分になります。

ストックホルムは元々セクシャルマイノリティフレンドリーな街だと思いますが、この時期は特にどこのホテルもカフェも、「ようこそ!」の意思表示をしています。雑貨屋さんではレインボー柄のアイテムがたくさん売られていて、プライドウィークへの意気込みを感じました。

もともとは意思表示の活動として始まったパレードも、現在では企業や政党も入り混じって行進しているのでだいぶ派手な感じです。商業化されすぎている!という批判もあるそうですが、それもさもありなんというほどの派手さ。それでも参加する企業がたくさんなのは、現在のスウェーデンにおいてLGBTに限らずマイノリティ(人種・性別など)を差別するのは社会的に死を意味するからかもしれません。とにかく平等を目指しているスウェーデンなのです。

パレードが思ったより長い件


13時スタートだったパレードですが、いい写真を撮りたくて12:30には街に行きました。どんたくだったら30分前に行ってもろくな場所を取れないかもしれませんが、ストックホルムなら余裕です(笑)。以前、マデレーン王女のご成婚パレード鑑賞のために4時間前に並びに行ったら早すぎて誰もいなかったことがあります…。
 
旗がかっこいい

バイカーの人が旗をかかげてやってきてパレードはスタートしました。スタート地点からそれほど遠くないところに陣取った私たちですが、パレードの先頭が通過したのは13:40くらい。いっそスタート地点で待ってればよかったかも。

待っている間に観客の若者は退屈して、拍手だのウェーブだのを煽って周りと盛り上がっていましたが、うちの息子もそれを見て拍手して楽しそうでした。
あぶないって!
バイクを近くで見たくて車道にフラフラと出ていくよそのお子さん。ちなみに、彼がしているような耳当てをたくさんの子供たちが持参していました。とにかく爆音で音楽が流れるので、耳を保護するのにこれは便利。私のすぐ横では生後5ヶ月くらいの赤ちゃんが耳当てをして眠っていました。
どーもー
ワンちゃんもつきあってパレードしていました。犬連れ、ベビーカーの子供連れはパレードにたくさんいて面白かったです。結構途中でパレードを抜けている人もいたので、途中離脱がOKなら子連れ参加のハードルは下がりますね。
「誇れる親たち」の横断幕


毎年、見て涙腺が刺激されるのは上の写真の団体。「Stolta Föräldrar(proud parents、誇れる親たち)」というグループで、家族にLGBTの人がいる方たちが参加しています。当事者の息子さんと手をつないで涙ぐみながら歩いている家族、「誇れる兄」というTシャツを着て弟さんらしく人と歩く男性。

いくらスウェーデンが比較的セクシャルマイノリティへの偏見が少ないとはいえ、私たちが知らない苦労が当事者にはあると思います。このパレードは、パレードに参加できない人にも勇気を与えようと声を上げている人たちがたくさんいます。

中東からの難民を多く受け入れているスウェーデンですが、宗教上同性愛が違法であったり、見つかれば処刑されてしまう国からの難民がいます。そして、そんな国ではプライドパレードなんて夢のまた夢。「声をあげられない人たちのために行進します」という横断幕をかかげ、口に黒いテープを貼ってパレードに参加しているグループは、そういう国でくらすLGBTの人たちのために活動しているみたい。

レインボーチーム


ちょっと涙がこみあげてきたところに、こんなにぎやかな人たちが。派手なコスプレが見られるのもプライドパレードの醍醐味です。というかほとんどの人はこれを見に来ているのでは?

「今日のベルサイユは大変な人ですこと」

こんな素敵な衣装の人も。パレード開始の時に通り雨が降って涼しくなったのが救いです。じゃなければ今年の異常な暑さで倒れていたかも。

ひらひら

虹色の羽に組み立てたバルーンをひっさげてクラリオンホテルのグループが登場。普段から音楽・アートイベントをやっていてお祭り体質なクラリオンホテルですので、このパレードも派手にやっていました。スウェーデンの卒業式で使うような(参考記事)トラックに乗って、大音量で音楽を流しているので観客もノリノリです。今年のテーマ曲はAlkazarのIn The Name Of Loveだそうで、色んな団体がこの曲を流していました。あとはLady GagaのBorn this wayがよく流れていましたが、なんてぴったり!!

クラリオンだけでなく、空港シャトルバスの会社やSpotifyという日本にも上陸を果たしたスウェーデン発音楽配信サービスの会社なども見かけました。シャトルバスの会社は元々車体にレインボーがデザインされているのですが、そのバスの行先表示にメッセージを表示してゆっくりドライブしていました。「Bus without U is BS(あなたのいないバスはでたらめ)」なんかはトンチが効いていてクスリとさせられます。

 

そして民だけじゃなく官も


パレード後半は、教師、医者、警察、消防、軍のパレード! この軍のパレードを見るまでは帰れぬ…と思ってねばりました。夫は子供の寝かしつけのため、開始直後に離脱してベビーカーでぐるぐる歩き回ってくれていたそう。
 
ムキムキ
救急救命士のみなさん。タトゥーすごいな。ちなみにスウェーデン人はタトゥーが大好きみたいで、医者でも教師でもタトゥーの人は結構います。バイキングの血が騒ぐのかな。
 
拍手を煽るおまわりさん
警官のみなさんも楽しそうに参加してらっしゃいました。
ちょっと偉い人かな?
皆さんキリっとしていてかっこいい!
待ってました!
そして私が待っていたスウェーデン軍のグループはかなり後に登場。開始から3時間が経過していました。みんな超いい笑顔。

さー帰るか、と人込みを離脱した後に、帰りながらパレードを横目で見ていたら大変なことに気づきました。

政党のパレードがある!!

忘れていました、最後の方で各政党もパレードに登場するんでした。そして今年は選挙イヤー。もちろんこの人が来ていたので、写真を撮るために猛ダッシュで戻る私。
ベストポジションゲットならず

真ん中で手をふっているおじさん。スウェーデンのステファン・ロベーン首相でございます。右のブロンドの女性が経済相マグダレーナ・アンデション氏。これは社会民主党のグループというわけ。危うく見逃すところでした。
 

興奮の一日でした


というわけで怒涛の写真ラッシュとなりましたが、これでも撮った写真の半分以下。そして写真を撮るときはなるべく裸の人を避けましたので、撮ろうと思えばもっと撮れたはず…(笑)

天気もどうなることかと思われましたが、パレードが始まった後はすっきりと晴れ、とても楽しい一日となりました。パレードに参加した人はもっと充実した気持ちだったことでしょう。

この日、約6万人の人がパレードを見に沿道に集まったそう。距離が長いパレードだったのでうまいことバラけて見れてたんじゃないかなと思います。
エネルギッシュ

とにかく見ていて感情を動かされるパレードでした。前半は考えさせられ、後半は楽しい音楽とダンスでテンションが上がって、終わったころには心地よい疲労感に包まれて、来てよかったなぁと思います。

毎年感動しているパレードですが、今年は子供ができて初めて見に行ったこともあり、特に「誇れる親たち」のパレードに感動しました。子供が困っているときに立ち上がれる親でありたいなぁとつくづく思います。

7月最終週あたりにストックホルムに観光に来られる方は、ぜひプライドウィークのイベントをチェックしてみてください。パレードの他にも劇やコンサートをやっているそうです!
名前:有希(ゆうき)
2011年に福岡からスウェーデン・ストックホルムへ移住した福岡女子(アラフォー)。
2016年に女の子と男の子の双子を出産しました。北欧でオロオロ育児をしている毎日をお届けします!よろしくお願いします(*´ω`)
★インスタグラムは「courage1222」★