まち 北九州大辞典

世界に誇る環境技術を紹介「環境ミュージアム」

北九州市の“宝”である特産品や伝統・文化、人物などを紹介する「北九州大辞典」。今回は、環境の過去・現在・未来が学べる環境学習施設「北九州市環境ミュージアム」です。

公害克服の過去から環境の現在・未来まで学べる

年間来館者は約13万人。戸畑区婦人会協議会が1965(昭和40)年に制作した公害記録映画「青空がほしい」が常時見られるのは、同館のみ

JRスペースワールド駅から徒歩約5分の「北九州市環境ミュージアム」。その始まりは、環境を主要テーマの一つとした「北九州博覧祭2001」のパビリオンです。博覧祭終了後、再整備され、さまざまな環境への取り組みを見て触れて楽しめる環境学習・交流総合拠点として、2002(平成14)年4月に誕生しました。

ばい煙の詰まった雨樋を持つ石角さん。展示資料の多くは、実際に触れることができ、当時を知るボランティアから直接話を聞くこともできます

展示の中核は、公害克服の歴史を紹介する第2ゾーン。公害反対!ではなく、子どもたちの未来のためにと環境問題に取り組んだ母親たち。長期的な成長を見据え、企業に改善策を提案した行政。それに耳を傾け、実行した企業。三者が一体となり、公害問題を解決することは、当時かなり画期的だったそう。

会議の写真や活動年表、公害を物語る実物も展示。他にも、ゴミのリサイクルや、次世代エネルギー・水素を使った世界初の実証実験の紹介など、環境の現在、未来も学べます。

外国人も多い視察や研修
夏休みの宿題にもお薦め

2008(同20)年、国から「環境モデル都市」に選定された北九州市。2011(同23)年には、OECD(経済協力開発機構)の経済成長と環境施策を両立した「グリーンシティプログラム」に選定されるなど、今や世界が認める環境の街です。

公害克服の過程で培った、環境技術やノウハウなどの先進事例を学び生かそうと、同館を訪れる外国人は、毎年約2000人。「住んでいると当たり前過ぎて気付かなくても、市の環境の取り組みは、実は皆さんが自慢していい、すごいことなんですよ」と同館次長の石角聡さん。館内には環境関連の図書も約4000冊あり、実験のアドバイスや器具作りのお手伝いも行われているなど、夏休みの宿題にもお薦めです。

前身のパビリオン当時から続くボランティア活動。日替わりで、廃材を利用したリサイクル工作の指導を行っています
<北九州市環境ミュージアム>
■住所:北九州市八幡東区東田2-2-6
■開館時間:9:00~17:00(展示部分、入館は16:30まで)、9:00~19:00(情報ライブラリ・リユースコーナー・多目的ホールなど、土日・祝日は17:00まで)
■休館日:毎週月曜(月曜が祝日・休日の場合は翌日)、年末年始 
■料金:無料 ※多目的ホール、実習室など施設使用料は別途必要
■問:TEL 093-663-6751
 http://www.eco-museum.com

第8回 世界一行きたい科学広場 IN 北九州2018
毎年8月に東田3館(環境ミュージアム、いのちのたび博物館、イノベーションギャラリー)で同時開催。今年は8月18日(土)・19日(日)に実施。地元高校の科学部が行う実験(19日)など当日参加できるものもあります。

リビング北九州6月30日号掲載 ※情報は掲載時点のものです