まち・地元 北九州大辞典

北九州が生んだ詩人・童話作家「みずかみかずよ」

“言葉はやさしく、心は深く”との願い

詩人で童話作家のみずかみかずよ(本名・水上多世、1935~1988年)は、八幡市大字尾倉(現・八幡東区尾倉)に誕生。7歳で両親と死別し、18歳年上の異母兄夫婦に育てられました。当時は戦争の真っただ中。「何気ない大人の言葉に傷つき、血をにじませた」というかずよは、文学の世界に没頭するようになります。

写真提供/みずかみかずよ 家族

終戦後、兄が経営する八幡の幼稚園に勤務しながら詩や童話を書き始め、23歳で児童文学誌「小さい旗」に参加。そこで出会った同人・水上平吉さんと結婚し、以後夫と支え合いながら多くの作品を創作。1981年、夫婦で「北九州市民文化賞」を受賞しました。

かずよの作品について、「生きものに対する目線が優しい。また、詩の多くは、尾倉の風景や自然がベースになっていると思うんです」と尾倉市民センター館長の中村真理子さん。死後も、「馬でかければ」など9編の詩が教科書に取り上げられ、合唱曲にもなりました。“言葉はやさしく、心は深く”と願ったかずよの思いは、現代に受け継がれています。
小伊藤山公園(八幡東区尾倉)にある「みずかみかずよ文学碑」

みずかみかずよに関する問い合わせは、TEL 093(661)0516(尾倉市民センター)へ。

リビング北九州2015年4月18日号掲載 ※情報は掲載時点のものです