【販売場所】 JA北九直売所「大地の恵み」各店ほか
まち・地元 北九州大辞典

自然が育てる豊かな風味「原木シイタケ」

木々や冷たい水など頂吉の自然で育てる

訪れたのは小倉南区頂吉(かぐめよし)。クヌギやコナラといった山の中にある自然の木(原木)で育った生シイタケ「木になるの」が、ここから出荷されています。「かさは七~八分開きで肉厚のもの、裏のひだが揃っているものを選び、焼いて塩を振り、ユズを絞って食べるのが一番おいしい」と金重さん 生産者の金重正勝さんが原木シイタケ栽培を始めたのは約40年前のこと。「この土地で何ができるのか」と考えた時に、思いついたのが原木シイタケ栽培でした。「山にたくさんの木があったことが大きかった。昼夜の寒暖差と豊富な冷たい水も栽培に好条件でした」。
半年以上の時間をかけて育ちます

周年栽培で季節ごとにおいしい品種を出荷

金重さんは300種類以上のシイタケ菌を試し、失敗を繰り返しながら、頂吉での栽培に適したものを模索。約20年かかり、周年栽培できるようになりました。現在は毎年5種類のシイタケを栽培し、その時季に一番おいしい品種を出荷しています。

しかし、原木栽培は重い原木の移動など人力によるところが多く重労働な上、天候や温度といった自然環境に左右され、収穫が安定しません。細やかな手入れも欠かせないため、近隣に10人近くいた生産者も金重さんを残し、原木栽培を止めてしまいました。

それでも原木栽培にこだわるのは「農薬を使わず、自然の恵みだけで育ったシイタケを届けたい」という想いがあるから。「金重さんのシイタケはとても風味がいい。今まで食べてきたものと全く違うので初めて食べた時は驚きました」とJA北九の川原英明さん。

「40年経ってもまだまだ勉強することがいっぱい。忍耐力も必要なので、シイタケが好きでないとできないですね。体力のある限り、栽培を続けていきたい」と笑顔で語ってくれた金重さんでした。
「原木1本で2㎏の収穫が目標」と話す金重さん(右)とJA北九の川原さん

リビング北九州2014年11月8日号掲載 ※情報は掲載時点のものです