まち・地元 巻きリョーシカの考古女子日記

巻きリョーシカの考古女子日記⑤ ~熊本で古墳にまみれる夏休み。の巻 【中編】 ~

こんにちは! 考古が大好き、巻きリョーシカです。

熊本の古墳を巡った夏休み、楽しかったなあ。と思っていたら、なんともう秋の入り口に立っている自分にびっくりしています。でも大丈夫! 古墳巡りのシーズンは、これからがピーク。日差しが強く、草が茂ったり虫がたくさん出る夏の古墳よりも、本当は少し涼しくなって草も枯れはじめ虫も少なくなる秋~冬が古墳のオンシーズンなんです。

「古墳に行ってみようかな」「熊本に遊びに行くついでに古墳に寄ってみようかな」と思っているあなた。

巻きリョーシカは我慢しきれず夏に行ってしまいましたが「古墳のオンシーズンは秋~冬」。これからがちょうど良い季節になるんですよー!

 

いざ! 装飾古墳の宝庫、山鹿へ


人吉を経て(前編参照)次に向かったのは熊本県山鹿市。

石室内に文様を描いた装飾古墳は全国で660基ほどあるといわれていて、そのうちのなんと30%が、熊本県で発見されているそうなんです!なかでも、熊本県北部の菊池川流域の山鹿周辺には貴重な装飾古墳が点在しています。

こんなマップが作られるほど、数多く点在しています

今回の旅の大きな目的は、その貴重な装飾古墳のふたつ「チブサン古墳」「オブサン古墳」を見に行くことです。でもせっかく山鹿に来たのだからと、あてもなく車を走らせていると、早々になにやら遺跡らしい原っぱを発見。


広さをお伝えしたくてパノラマで撮影してみました
看板を見ると、国指定史跡の「方保田東原遺跡(かとうだひがしばるいせき」とあります。弥生時代後期から古墳時代前期(今から約1700~1900年前)に数百年間繁栄した大集落遺跡で、銅器や鉄器、土器などが多数出土しているそうです。案内板にある、扇風機のプロペラのような「巴形銅器」などは、デザインの面白さや珍しさに心躍ります。


この広場のすぐそばには、出土品などを管理する文化財管理センターがあり、見学も可能。

係員の方から出土品の説明を聞いたり、土器など実際の出土品を見ることもできます。ものすごい数の甕や円筒埴輪、保管されていて、なかにはビールジョッキにそっくりの土器などもあったり、ふらっと立ち寄ったのにもかかわらず大収穫。「人生でこんなに大量の土器を一度に見たの初めて!」というくらいでした。
 

しまった。1日じゃ足りない。。。

そしてこのあたりからうすうす気づいたんですが、こうやって一カ所一カ所気になったところに立ち寄っては土器に驚き、遺跡に喜びしていたら、1日が何時間あっても足りません。

そもそもの「チブサン古墳、オブサン古墳を見学」という目的を果たせなくては本末転倒。周辺に点在する遺跡や古墳に「次に来た時は、絶対、絶対会いに来るからっ!!!」と、心の中で呼びかけながら一路、車を走らせます。


…走らせてたんです。でもやっぱり、7世紀後半の山城・鞠智城跡の魅力に負けて「ちょっとだけ!」と立ち寄り。

復元された八角形鼓楼(はっかくけいころう、写真右)やっぱりかっこいいなあ、とか、いつ来るかもしれない唐・新羅からの大軍勢に備えてどんな戦いの訓練をしていたのかなあとか、妄想は止まりません。

そして一方で、万葉集の防人歌「防人に行くは誰が背と問ふ人を 見るがともしさ 物思ひもせず」というのを思い出して、ここに集められた防人たちはいったいどれほど遠くからやってきたのかしら、と胸が詰まったりもしました。

防人をイメージしたの銅像もありました

鞠智城は高台にあり、山鹿一帯を見晴らす眺めも抜群。緑豊かな一帯を散策したり、敷地内の施設「温故創生館」で鞠智城や全国各地の山城についての展示や映像を見たり、ゆったり過ごせるスポットですよ。


中編はここまで。そして後編では、ほんとうにいよいよ、「チブサン古墳」「オブサン古墳」が登場しますよー!
 


​リビング福岡編集部・巻きリョーシカ。子どものころからの古代ファンで、好きな古墳は、岩戸山古墳(八女)、新原・奴山古墳群(福津)、大将軍山古墳(対馬)、カッパドキア(トルコ)。