くらし 住空間あれこれ

vol.7 ライフスタイルから考える収納計画

 こんにちは、住空間設計室CUBEの長菅由美子です。

先日出張先から少し足を延ばして帰省しました。
すでに離れて暮らしている年数が同居していた年数を超えましたが、それでもやはり実家は心も体も休まる場所だと帰省するたびに感じますね。
のんびりできました!

さて、今回のテーマは収納です。
毎月たくさんのお客様とお話しする中で、ほぼ100%ご相談いただくのが収納の問題。

お客様を呼ぶにも、インテリアを楽しむにも、まずはすっきりとした空間をつくることが重要で、そのためには収納計画が欠かせません。
けれどどのように考えたり修正していけばいいのかわからない…という方は多いのではないでしょうか。

実は収納に困っているからといっていきなり収納計画を考えるのはNGです。
まずあなたやご家族のライフスタイルを見つめ直す、この作業から入ることが大切!
ではそのポイントをご紹介していきましょう。


 

収納計画はライフスタイルとのバランス


私が設計時に収納について考えていく時、常に意識しているのは住む人のライフスタイルと収納計画のバランスがとれているかどうかということです。

雑誌やネットに書かれている「収納量を増やすための〇つのコツ」といった情報はあくまでも一般論。
そこに住む人のライフスタイルに合っていなければほとんど効果は出ません。

本当に効果的な収納計画を進めるためにチェックしていただきたいのが次の3つの項目です。
 
1.収納スペース

収納に関して何らかの不満を持っている人のほとんどが気にするのはスペース。「狭くて収納できない」と考えたこと、一度はありますよね。

しかし収納スペースは広ければいいというものではありません。
 
たとえばウォークインクローゼットは大容量の収納スペースとしてよく勧められていますが、使用する時の動きをちょっと頭の中でシミュレーションしてみてください。
服をかけたりバッグをしまったりする動作のために確保してあるスペースは、ウォークインクローゼット全体の1/3程度のスペースを占めているはず。

このスペースは実質人が入って動くスペースで、しかもモノの出し入れをするためだけに使いますから、逆に言えばモノの出し入れをしない時は使わないスペースになるわけです。

対して、扉を開けてすぐ出し入れできる通常のクローゼットは、出し入れの動作スペースと居住スペースが重なっています。つまり居住スペースを削らなくてもいいということ。

つまり、ウォークインクローゼットの動作スペースを除いた純粋な収納スペースと、通常のクローゼットの収納スペースがほぼ同じ床面積=収納量になる可能性もあるのです。
となると…もしかしたらウォークインクローゼットにする方がもったいない、かもしれませんよね。

クローズな収納空間にすると居住スペースが削られやすいことを頭に入れて、収納スペースの形状を考えることが大切です。

2.収納場所

最近は使う場所に近いほど収納スペースがより効率的に生かせるという考え方が広がってきています。

たとえば
・毎日使うタオルやパジャマは寝室ではなく洗面室に収納する
・家の鍵は外出時に必ず持って出るのでリビングではなく玄関に収納する
といった具合です。

大きな収納スペースを一ヶ所に集約すれば居住スペースが広くなる-と考えがちですが、家族構成やライフスタイルによってはコンパクトな収納スペースを数ヶ所に設けたほうが家事動線が短くなって使いやすくなります。

これまで一般的だと考えられていた場所への収納に固執せず、「うちではどこにしまえば便利なのか」を考えて位置を決めていくといいですよ。

3.収納方法

基本的に収納方法は「隠す」か「見せる」かのどちらかです。
となると、収納するモノによってどちらの収納方法がいいかを考えることで取り出しやすさが変わり、いわゆる使える収納スペースになります。

たとえばほぼ毎日、日に数回使うものをキャビネットの中にしまうことにすると、取り出す時もしまう時も毎回扉を開け閉めしなければいけません。
結果的にだんだん面倒になって出しっぱなしに…となりやすくなるんですね。

ライフスタイルに合った使う際のアクションも考えることが大切です。
 

壁面をしっかり使おう


上の3つの項目をチェックしたら、次にチェックしてほしいのが壁面です。

壁面は室内の中でも特に大きな面積を占めていますが、有効に活用できているご家庭は少ないです。
壁面を上手に活用すると、置き家具とは違う利便性ある収納スペースが確保できますからぜひ注目してほしいですね。

もっとも簡単で使い勝手がいいのは棚です。
奥行が浅くてもこまごましたものを置くのにはぴったりですし、壁面を大きなキャンバスに見立てて階段状に並べたり段違いにしたり…とレイアウトを工夫するとインテリア性も高くなりますよ。

棚と同じく手軽に設置できるフックもおすすめ。
引っ掛けるだけのワンアクションで使えますし、帽子やアクセサリーを飾る感覚で収納できるのも楽しいですね。
インテリアに合わせてアイアン製や木製など素材を選ぶとアクセントにもなります。



 

収納=家具とは限らないということを意識するだけで、収納スペースを住空間のいろんな場所に見つけることができます。

あなたやご家族のライフスタイルがまずあって、そこに収納のスペース・場所・方法を合わせていく。
収納を見直す時はこの順番で進めていくと満足度が上がるはず。一度試してみてくださいね。


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