まち FUKUOKA PEOPLE

西元祐貴さん(墨絵アーティスト)

今、福岡で注目の人にインタビュー。今回は、新進気鋭の墨絵アーティスト

躍動する白と黒の世界
目指すのは、歴史に残る作品

西元祐貴さん

昔ながらの墨絵のイメージをくつがえす、今にも動き出しそうな「躍動感」と「力強さ」。白黒2色だけとは思えない、鮮やかな印象が広がる作品の数々を発表。

さまざまなタイアップやライブパフォーマンスなど、国内はもとより海外でも高い評価を得ている墨絵アーティストの西元祐貴さん。

活動のスタートは、初めて仕事として福岡市内の飲食店の天井に描いた1枚の龍の絵。そのオーダーに、当初は「今まで描いたことがなかったし、墨絵で龍はベタで嫌だな…」と思ったというものの、出来上がった作品を見た人から依頼が入るなど、いろんな縁をつなぎ、今の活躍への礎となりました。

「自分の幅を広げてくれた“龍”は、今では一番好きなモチーフ。自分と共に成長し、進化しているのを感じます」

◆初の個展「龍のキセキ」

そんな西元さんの“軌跡”をたどる、自身初となる個展が開催中。「アスリート」「武将」「女性」など、これまで描いた約400作品から選りすぐったものに、約30mの巨大龍や「元寇の役」をモチーフにした絵巻物など、この展示のために書き下ろした新作を加えた約100点が並びます。

ライブパフォーマンスのように西元さんが絵を描く様子を体感できる、ダイナミックなプロジェクションマッピングなどの仕掛けも。

「やり直しのきかない一発勝負の墨絵は、等身大の自分が投影される。だからこそ難しく、面白い。その生っぽさに魅力を感じています。独学で始めましたが、最近は昔の水墨画や日本画の技法や作品の背景を勉強しています。その中で、今なぜこの絵を描くのかを強く意識するようになりました。

今後は、新しい日本画の歴史を作るような、後世に残る作品を生み出したい」と語る西元さん。さらなる高みを目指す彼から、目が離せません。

「やっぱり描く時に生きがいを感じます。気乗りしない時も、描き始めると楽しくなる。悔しいけど、好きなんですよね」

西元祐貴 龍のキセキ 福岡展

■会期=2/11(祝)まで開催中
 10:00~20:00(最終日は18:00、入館は閉館30分前まで)、水曜休館
■会場=福岡アジア美術館(福岡市博多区下川端町3-1 7F)
■観覧料=1000円(高大生700円、ペア1600円、小中学生無料)

西元祐貴さん
鹿児島県出身、福岡県在住の29歳。絵の専門学校在学中、さまざまな技法を学んだ上で墨絵にたどり着く。2011年から活動をスタート。目の前で瞬く間に描く「ライブパフォーマンス」が、圧倒的な迫力で見る人を魅了している

リビング福岡2018年1月13日号掲載