消費者の利益を守るための「消費者契約法」。改正のポイント

消費者の利益を守るための「消費者契約法」が昨年一部改正され、今年6月から施行されています。改正のポイントを聞きました。

超高齢社会の進展に対応
取り消しできる不当契約など追加

「消費者契約法」では、事業者の不当な勧誘などでの契約時に、消費者がその契約を取り消せること、また不当な条項は無効であることなどが定められています。特に高齢者の消費者被害が増加する中、これまで十分に被害救済を図ることが難しかったケースに対応し、昨年その一部が改正されました。

◆主な改正のポイントは5つ

①過量契約に取消権の導入
②不実告知取り消しに関する重要事項の拡大
③取消権行使期間の伸長
④消費者の解除権を放棄させる条項の無効を明示
⑤消費者の利益を一方的に害する条項は無効とする例示の追加
が主な改正内容です。

◆具体的な事例

①消費者が一人暮らしであることを知りながら、事業者が勧誘し、一人で消費できないほど大量の健康食品を販売した場合などは、取り消しが認められるようになりました。

②「不実告知」とは、事実と異なる内容を伝えること。これまではその対象となる重要事項は、購入物自体の質・用途・対価などでしたが、新たに生命・身体・財産などへの損害や危険を回避する必要性を追加。たとえば、新しいタイヤを買わせるために「このタイヤは擦り減っていて危険なので交換が必要」と事実に反した説明をした場合でも、従来は購入するタイヤ自体の説明が事実であれば取り消し対象外でしたが、今回の改正で取り消しできるようになりました。

③追認できる時から6カ月以内だった取り消しできる期間が、1年以内になりました。

④購入した商品に欠陥があったり受け取りができなかったりといった場合でも、改正前は「契約後のキャンセル・返品・返金・交換は一切できません」と、いかなる理由でも契約解除は不可とする条項が有効でした。そのため代金が返還されないなどの問題がありましたが、こういった条項は無効となりました。

⑤「初回無料」や「サンプル」として受け取った商品について、消費者が自ら連絡しない限り、契約継続とみなすなどの条項が無効となりました。

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今回の回答者
福岡市消費生活センター
阿部 圭子さん
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